2023/10/24

10/24は「世界ポリオデー」です。

今日、10/24(月)は「世界ポリオデー」です。
不活化ポリオワクチンを開発したジョナス・ソーク博士の誕生日を記念して、ポリオの撲滅に取り組む世界中の団体(国際ロータリー、国連児童基金(UNICEF)、米国疾病対策センター(CDC)、世界保健機関(WHO)、ビル&メリンダ・ゲイツ財団、Gaviワクチンアライアンスなど)が、ポリオウイルスの無い世界の実現に向け、想いをひとつに協力を呼びかける日です。

ポリオ(小児まひ)は主に5歳以下の子どもが感染し、手足や呼吸器のまひなどの原因になる感染症です。
ポリオによる「まひ」の治療法は現在もなく、ワクチンでの予防が子どもたちの命を守る唯一の対策です。

かつては日本でも身近な病気であり、1960年には北海道、東北を中心とした大流行を起こしたことがあります。
この時は「赤ちゃんの命と健康を守りたい」という日本中のお母さん達の強い後押しを受け、政府が翌1961年にポリオ生ワクチンの緊急輸入を行って感染の拡大を抑え込みました。
これ以降、日本ではポリオワクチンの接種が一般化した結果、ポリオ患者の発生数は一気に減少し、1980年以降、国内で野生型ポリオウイルスによる新規の発症は報告されていません。

ポリオ生ワクチンの接種を受けるラオスの赤ちゃん

1988年以降、世界はポリオ根絶に向けて取り組み、子どもの自然感染を99%以上減らすことができています。
しかし、まだ世界にはポリオに苦しむ地域があります。
近年では、ロンドンやニューヨークなど、先進国の大都市でも再発が報告されるようになりました。
世界からポリオを根絶しない限り、年間発症数は10年以内に20万件を上回ると予想されています。
今年のG7広島サミットでも「世界ポリオ根絶計画(GPEI)に対する継続的な支援を求める」という首脳宣言が発表されました。
現在、世界各地で、子どもたちへのポリオワクチンや関連機器(コールドチェーン)支援の必要性、確実な予防接種実施の重要性が増しています。

今年、JCVでは、ペットボトルキャップ回収とSNSキャンペーンによってポリオワクチン支援に貢献できる「Recycle to End Polio」プロジェクトを10月6日(金) まで行うなど、ポリオ根絶に向けたあと一歩をサポートしています。
これからも、ワクチンで助かるちいさな命を救うため、医療が行き届いていない途上国での子どもワクチン支援活動をUNICEFや現地の医療関係者の方々と共に続けてまいります。
皆さまのあたたかいご支援を、どうぞよろしくお願いします。

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乙津 俊輔

広報・啓発・教育グループ所属。広報啓発活動や、画像使用申請、講師派遣などを担当しています。

認定NPO法人 世界の子どもにワクチンを日本委員会 japan Committee Vaccines for the World’s Children

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