
心配なニュースが入ってきました。 現在、日本ではしか(麻疹)の感染者が相次いで見つかっています。
感染者は、東京など関東圏のほか、東北、東海、近畿など日本各地で確認。 特に愛知県東三河地区の県立高校では集団感染が起き、既に7名の感染者が出ています。今年の感染者の中には、症状が出たまま公共交通や商業施設を利用して不特定多数に接触してしまった例もあり、感染の拡大が懸念されます。
初期症状は風邪に似ていますが、いったん解熱後に約40度の高熱、全身の発疹、口の中の白いできもの、結膜炎などが引き起こされます。
はしかの大きな特徴は、1人の患者から12~18人にうつるという凄まじい感染力です(インフルエンザは1~3人)。これは、全ての感染症の中でも最強クラスです。免疫を持たないでウイルスを体に取り込むと、約90%の人が発症してしまうと言われます。
実際、日本でも2007年~2008年、関東圏を中心に感染者1万人以上の大流行が起き、企業や学校の閉鎖・休校も発生しました。この時、感染者の多くは、ワクチン未接種や1回接種で、十分な免疫を持っていなかったと言われています。

左:はしかによる発疹。顔や体の中心から全身に広がる。
右:口内にできた白いできもの(コプリック斑)。はしか特有の症状の1つ。
はしかの致死率は先進国でも1,000人に1人と低くありません。 さらに、失明することや、数年後に致死率100%のSSPE(亜急性硬化性全脳炎)を引き起こすこともあります。 また、これまで獲得した免疫の11~73%が消える「免疫健忘」を起こし、他の病気にかかりやすくなってしまいます。
はしかには特効薬もなく、現在、ワクチン以外で感染を予防することは不可能です。ワクチン接種をすると、約95%の人は十分な免疫を得られます。体質的に免疫が付きにくい人もいますが、多くの人が免疫を持つことで流行を抑え、これらの人も感染から守ることができます。
なお、ワクチンの効力は少しずつ減少します。十分な免疫があるかは検査で調べることができ、問題なければ再接種は必要ありません。

左:はしかのワクチン接種の様子。基礎的なワクチンとして、昔から世界各国で接種が行われている。
右:JCVが各国に送るワクチン。はしかのワクチンは左上段。
はしかについて心配な方は、まずは、各都道府県や保健所が出している情報をご確認ください。 また、自身での診断は難しいので、疑わしい症状のある方は「病院、保健所等に連絡の上で」受診をお願いいたします。
