JCVが行う子どもワクチン支援活動。ポリオやはしか、破傷風等の基礎的なワクチンを途上国の子ども達に届けています。私たちの支援国の1つであるラオスでは、ワクチン接種が順調に進行しています。
それでも、住んでいる村の立地や言語、風習などの問題から、ワクチンを接種できない子どもたちもまだまだいます。現地では、より多くの子どもたちにワクチンを届けるための現地UNICEF事務所や医師・看護師の努力が続いています。今日は、そんな現地の活動をUNICEFからの情報に基づき、ご紹介します。
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ラオスのポンサーリー県の村に暮らすカムシーさんは、子どもにはしかのワクチンを接種させることができませんでした。「保健センターが村から遠く、そこまで行く余裕が私にも夫にもありませんでした。」と彼女は語ります。
カムシーさんのような例は、ラオスの農村では珍しくありません。男女ともに田畑で作物を育てる自給自足の生活をしているため、なかなか遠出をすることができないのです。実際、ポンサーリー県内でも、街ではワクチン接種率が90%を超えてきているのに対し、農村での接種率は約62%。徐々に改善していますが、まだまだ多くの子どもたちがワクチンの接種を受けられずにいます。
ラオスの少数民族の人々
また、お母さんたちに子どもとワクチンを接種しに行く決定権がない(親や夫の許可がいるが、話をしたくても自分の知識に自信がない)、少数民族のため公用語のラオ語の読み書きが十分にできない、病気は悪霊の仕業と村で信仰されているなどの問題もあります。
現地UNICEF事務所や保健センターでは、医師・看護師が村を訪問して行う出張ワクチン接種に加え、
「お母さんたちに医療やワクチンに関する情報を伝えて自信を持ってもらう啓発活動」
「ワクチン接種をためらう家族に対し、地域で信頼されている村長やお坊さんを通した働きかけ」
「少数民族が使う言語での情報発信」
など、接種率を高めるための様々な取り組みが行われています。
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いかがだったでしょうか。東南アジア唯一の内陸国であり、49の民族が暮らすラオス。山が多く、小さな村々が点在する国で、1人でも多くの子どもたちにワクチンを届けるための地道な努力が続きます。JCVでは、このようなワクチン接種率を高めるための各支援国における活動も支援しています。
私たちは、これからも現地UNICEF事務所や医療関係者の方々と協力し、子どもワクチン支援を行ってまいります。あたたかいご協力よろしくお願いいたします。
9/5(木)から!「#ハートアクションキャンペーン」開催!
ハートの写真や動画をSNSに投稿すると、1投稿で1人分のワクチンが途上国の子ども達に贈られます。現在、ご協賛企業・団体を募集中です。