2025/03/12

アメリカではしかが流行中
日本でも感染者を確認

海外から、感染症について今年も心配なニュースが入ってきました。アメリカではしか(麻疹)の大流行が発生。ちいさな命が失われ、別の州に感染が拡大しています。

始めに流行が始まったのはテキサス州でした。4日までに感染者は159人に増え、22人が入院。そのうち、残念ながら子どもが亡くなってしまいました。この子も含め、感染者のほとんどがワクチンは未接種でした。アメリカではしかによって子どもが亡くなるのは、2003年以来の出来事です。

さらに、流行は近隣のニューメキシコ州にも拡大しています。既に、州内のはしか患者は計10人(成人6人、子ども4人)に達しています。そのうち、7人はワクチンを未接種、3人も接種したかが分からないということです。直接の死因なのかは調査中とのことですが、こちらでも、残念ながらワクチン未接種の方がはしか陽性で亡くなっています。テキサス州、ニューメキシコ州の2州はこれまでもはしかの大流行を起こしており、アメリカにおける過去10年のはしか流行の中心地となっています。

 
左:麻疹ウイルス、右:アメリカの地図(テキサス、ニューメキシコは中央下部)

さらに、昨年末から今年にかけ、日本でもベトナムやフィリピン、パキスタンなどに渡航履歴のある方のはしか感染が次々に報告されています。感染者が確認された都道府県は、宮城、東京、神奈川、愛知、岐阜、奈良、大阪、兵庫、岡山、山口など、全国に及びます。感染者との接触が、どこであっても不思議ではない状況です。

はしかは、空気感染するため感染力が非常に強く、肺炎、髄膜炎などを引き起こして亡くなることもある病気です。はしかのワクチン(MRワクチン)を2回接種をしていない方は、特に注意が必要です。実際、昨年には、5万人以上が感染する大流行がヨーロッパで発生してしまいました。感染者のほとんどは、ちいさな子ども達。この時も、感染した子の99%は、2回のワクチン接種を終えていませんでした。

日本では、はしかの感染者が出た場合は、各自治体からニュースが出ることが多いです。皆さまもご注意ください。

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乙津 俊輔

広報・啓発・教育グループ所属。広報啓発活動や、画像使用申請、講師派遣などを担当しています。

認定NPO法人 世界の子どもにワクチンを日本委員会 japan Committee Vaccines for the World’s Children

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