2015/07/14

2015年ワクチンの日活動報告

先週7月6日ワクチンの日に、在日米国商工会議所(ACCJ)と欧州ビジネス協会(EBC)主催のセミナー「日本の予防接種政策に関する現状と問題点」に参加しました。今年のスピーカーは、GAVIアライアンス資金調達担当上級マネージャーの北島千佳さん、Plus Action for Children代表の高畑紀一さん、そして川崎市健康安全研究所所長の岡部信彦先生でした。

まず、GAVIアライアンス(※)の概要説明と2016年以降の戦略について北島さんが発表しました。同アライアンスは支援する73カ国のワクチンニーズを集めてワクチン製造業者に価格交渉を行うことが特徴です。この仕組みの結果、五価(ジフテリア、百日咳、破傷風、B型肝炎、髄膜炎桿菌b型(Hib)による細菌性髄膜炎)ワクチンの平均価格は2000年設立当初の3.49ドルから、2014年には1.9ドルまでおよそ半減しました。他にもワクチン製造業者の数が新興国を中心に増加し、安定的なワクチン供給を支えるなど、この世界的な協力体制がワクチン支援にもたらす影響の大きさを感じました。

※2000年に設立された開発途上国でのワクチン接種支援の世界的な協力体制GAVIアライアンス(The Global Alliance for Vaccines and Immunization)は、現在73カ国を支援しており、2000年から2014年の間に5億人の子どもたちにワクチン接種を行いました。

なお、五価ワクチンは、先日JCVがバヌアツへ支援したワクチンのひとつで、同アライアンスの取り組みにより、皆さまのご寄付でより多くのワクチンを贈れるようになっています。

続いて発表したPlus Action for Childrenの高畑さんは、ワクチンで予防できる感染症の1つである髄膜炎桿菌b型(HiB)による細菌性髄膜炎にお子さんが感染されたことをきっかけに、日本におけるワクチンの啓発活動を開始されました。90年代と比べ、日本のワクチンに対する姿勢が徐々に推進的なものへ変わってきたと高畑さんは指摘しました。これからは、ワクチン接種は母と子の問題と受け止めるのではなく、成人男性が子どものワクチンに意識を向けてもらうことが大事とも述べていました。

そして岡部先生は、日本におけるポリオ・ジフテリア・百日咳などの感染症のワクチン導入による患者数の推移を説明されました。日本での定期ワクチン接種が定められた1948年以降、ワクチンで予防できる感染症の患者数は圧倒的に減少しています。「ワクチン接種によりワクチンで予防できる感染症で来院する子どもの数が減少する。その結果、それ以外の病気の子どもたちの治療に医師は対応できるため、医療の底上げにつながる」と話されたのが印象的でした。

世界的なワクチン支援体制から、ワクチンで予防できる感染症の日本国内の動向まで幅広く知れたセミナーでした。子どもたちの健やかな成長を守りたいという思いは、支援先が国外であろうと、国内であろうと皆同じです。

JCVはこれからも国内唯一の民間子どもワクチン支援団体として活動を展開していきます。

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この記事を書いたひと

高橋 昌裕

高橋 昌裕

ドナーケアグループおよび広報・啓発・教育グループ グループ長。支援者の皆さんとのコミュニケーションを担当しています。

認定NPO法人 世界の子どもにワクチンを日本委員会 japan Committee Vaccines for the World’s Children

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