2015/10/20

WHOの新しい指針書「ワクチン接種時の痛みを減らすために」

世界では、子どもの5人に1人が定期予防接種を受けておらず、約150万人の子どもたち(1日4,000人)がワクチンで予防できる感染症で毎年命を落としています。ワクチン接種を徹底するために、「ワクチン(注射)嫌いをなくし、ワクチン接種者数を増やす」という議論がWHO(世界保健機構)で行われています。

この度、WHO初の方針書「ワクチン接種時の痛みを減らすために(Reducing pain at the time of vaccination)」が出されました。この中で、各国のワクチン接種キャンペーンで、痛みや不安を取り除く対策を講じることをすすめています。例えば、保健師が注射を打つ際は「針を刺しますよ」ではなく「いきますよ」などの言葉を使う、注射前にワクチンが入った注射器を押す仕草は行わない、といったものがあります。中には、「複数のワクチン接種を同時期に行う場合は、最も痛いものが最後になるようにすること」というものもあります。

子どもが注射を嫌がったり、泣く子どもをなだめたりしながらワクチン接種会場に向かうのは大人と子どもの両方にストレスがかかることです。ワクチン接種時の痛みや不安がなくなり、注射へのためらいが減れば、ワクチン接種を受ける子どもの数が増加するかもしれません。JCVでも注射での接種が必要なワクチンを開発途上国に贈っていますが、子どもたちの安全な未来のため、少しでも多くの子どもがワクチン接種を受けられることを日々願って活動を続けています。

参考:http://www.who.int/features/2015/vaccinations-made-friendly/en/

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高橋 昌裕

ドナーケアグループおよび広報・啓発・教育グループ グループ長。支援者の皆さんとのコミュニケーションを担当しています。

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