2015/08/27

パキスタンで新しく不活化ポリオワクチンを導入

パキスタンでポリオ撲滅に向けて新しく不活化ポリオワクチンが導入されました。不活化ポリオワクチンも冷温保存が必要なため、JCVが今年初めに支援した保冷庫による設備の拡充もこの新しいワクチン追加の実現に役立っています。

今年のパキスタンのポリオ発症数は昨年同時期より75%減少(昨年115→今年29)しましたが、世界のポリオ発症の80%以上を同国が占め、感染リスクの高い地域の子どもたちの多くは、いまだにワクチン接種ができていません。ポリオ感染を予防する経口ポリオワクチンと、全てのポリオウイルスへの免疫力を高める不活化ポリオワクチンを組み合わせて接種することで、ポリオ感染の予防効果が高まることが分かっています。同国での不活化ポリオワクチン導入によって、年間400万人以上の子どもたちがポリオの脅威から守られると見込まれています。ポリオの野生株ウイルス常在国の1つである同国のポリオ撲滅に向けた前向きなニュースであり、今後の動向にも注目です。

JCVは、2014年の5月5日にWHO(世界保健機関)が発表したポリオ緊急事態宣言に呼応し、「ポリオ撲滅緊急支援募金」を設置しました。パキスタンの中でも特にワクチン接種環境の整備が求められている北ワジリスタン地域に重点的支援を行いました。 詳細はこちらからご覧ください(http://www.jcv-jp.org/activity/report/20150514)。

※募金は現在終了しています。

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高橋 昌裕

ドナーケアグループおよび広報・啓発・教育グループ グループ長。支援者の皆さんとのコミュニケーションを担当しています。

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