2015/07/09

はしかワクチン接種ができない2,100万人の子どもたち

“世界の5歳未満児死亡率は1990年から半分以下に減少。

(出生1,000人あたり90人→43人)

進展がある一方で、2015年中におよそ600万人の子どもたちが5歳の誕生日を迎える前に命を落とし、その原因の多くは予防可能なものである。

このままの削減率では、「2015年までに5歳未満児死亡率を3分の2削減する」というMDGsの目標を達成するには、更に10年以上必要である”

上記は最新のUNICEFの報告書「子どもたちのための前進 2015:MDGsから学ぶ 平均値に隠された子どもたちの実情(Progress for Children – Beyond Averages: Learning from the MDGs)」が指摘するものです。同書は15年前に国際社会が合意したミレニアム開発目標(MDGs)の期限が2015年末に迫る中、最新のデータを用いて、子どもに関するMDGsの達成状況と残る課題について分析しています。

ワクチンに関連した項目を見ると、2000年から2009年の間に世界のはしかワクチン接種率は73%から83%に増加。しかし、約2,100万人の子どもたちは依然としてはしかワクチンを接種できていないと同書は分析しています。こうした子どもの多くは貧困状態にあったり、アクセスが困難な遠隔地に住んだりしている子どもたちです。

はしかは深刻な合併症を引き起こす恐ろしい病気ですが、ワクチン接種で感染を予防できるJCVが支援する主なワクチンの一つでもあります。皆さまからのご支援を含めた世界中の取り組みによって、より多くの子どもたちの命が守られてきたこと。そして、これからも継続して世界の子どもの状況に目を向けることの大切さをこの報告書から強く感じました。

2015年も後半となりました。後半も気を引き締めて子どもワクチン支援に取り組んでまいりますので、ご支援のほどどうぞよろしくお願いいたします。

参考資料:UNICEFの報告書「子どもたちのための前進 2015:MDGsから学ぶ 平均値に隠された子どもたちの実情(Progress for Children – Beyond Averages: Learning from the MDGs)」(http://www.unicef.or.jp/news/2015/0194.html)

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高橋 昌裕

ドナーケアグループおよび広報・啓発・教育グループ グループ長。支援者の皆さんとのコミュニケーションを担当しています。

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