昨年の5月5日にWHO(世界保健機関)が発表したポリオ緊急事態宣言に呼応し、皆さまに呼びかけさせていただいた「ポリオ撲滅緊急支援募金」。皆さまからの温かいご支援で、2013年にポリオが再発症したソマリアと、ウイルス常在国の一つでポリオの発症数が2013年に比べて増加したパキスタンの子どもたちに、目標の1700万円を上回る総額1865万5586円のポリオワクチン接種支援を行うことができました。
皆さまからの多大なるご支援に心より御礼申し上げます。
ソマリア支援内容
* ワクチン:経口ポリオ29万9840回分 588万3300円
パキスタン支援内容
* コールドチェーン関連機器:直接運転式ソーラー保冷庫11台、発電機11機、ワクチンキャリアー合計2640台 1277万2286円
※特にワクチン接種環境の整備が求められている北ワジリスタン地域に重点的に提供します。
ポリオの野生株ウイルス常在国は、パキスタン、アフガニスタン、ナイジェリアの3カ国まで減少しましたが、交通手段の発達や政情不安により人の移動が活発化する中でウイルスが運ばれ、いったんポリオが根絶された地域でも再びポリオ流行の危機に脅かされています。
急増するポリオ発症者数
* パキスタン
ポリオ発症者数 18人(2013年7月9日)→90人(2014年7月8日)
※半年で2013年1年間の総数93人とほぼ同数の発症
* ソマリア
ポリオ発症者数 0人(2007年)→194人(2013年)
※2007年以来発症がなかったが2013年に再び発症
ポリオは主に幼い子どもが感染し、発症すると手足にまひが残り、ときには死に至る恐ろしい感染症です。治療法がなく、ワクチン接種だけが感染症を防ぐ唯一の方法です。皆さまのご支援は、当該地域の子どもたちをポリオ感染の脅威から救います。ポリオ撲滅とともに、感染症で亡くなる子どもたちの命を救うために引き続きよろしくご支援ください。
※支援実施に伴い、「ポリオ撲滅緊急支援募金」の受付を終了させていただきます。ご協力いただきました皆さま、誠にありがとうございました。