ワクチンとは
ワクチンの歴史
ワクチンは、いつごろから人類にその奇跡的な効果をもたらしたのでしょうか。
1796年のジェンナーの発明以降、人類は輝かしい科学の力によって、わずか200年余りの間にさまざまなワクチンを発見し、予防医療として活用することに成功してきました。
▼ 簡単にワクチンの歴史を振り返ると
| 前近代 | 瘡蓋を擦りつけて意図的に痘瘡を感染 |
|---|---|
| 1796年 | ジェンナーの種痘(牛痘) |
| 1880年 | パスツールの炭疽菌ワクチン |
| 1885年 | パスツールの弱毒狂犬病ワクチン |
| 1920年 | BCG(弱毒ウシ型結核菌) |
| 1930年 | 破傷風トキソイド |
| 1957年 | セービンのポリオ経口弱毒生ワクチン |
| 1960年 | 麻疹生ワクチン |
| 1980年 | 組織培養型不活化狂犬病ワクチン |
| 1983年 | DNA組換えB型肝炎ワクチン |
ワクチンの歴史を振り返るとき、実際には不幸な事故の数々を忘れてはなりません。
代表的な事件をここに挙げます。技術の進歩の陰には、実際には犠牲がつきまとうことが多いようです。
| 1930年 | 【ドイツ・リューベックBCG事件】 251名の乳児が結核発症、72名死亡 ※強毒性のヒト型結核菌が混入 |
|---|---|
| 1948年 | 【京都ジフテリア事件】 606名に重篤な副反応、65名死亡 ※無毒化不十分なトキソイド |
| 1955年 | 【カッター社ポリオワクチン事件】 94名の接種児童に麻痺、120名に二次被害 ※ウイルス不活化過程に誤り |
すべての人にとって100%安全なワクチンの開発は事実上不可能
その理由は:
1.「ヒトは遺伝的に非常に不均一」な集団であること
2.「アレルギー等予測できない」後天的リスク要因の存在
ポリオ生ワクチンでは、300万人に一人くらい、ワクチン麻痺の子どもが出ます。しかし、野生型ポリオが流行した場合、ウイルスに感染した子どもの100人か200人に一人の割合で麻痺がでます。このように、リスクが1万倍以上違うのです。
可能な限り安全で有効なワクチンを可能な限り多くの人に届ける。
それがワクチンを作るうえでの目標となります。
「JCVワクチンシンポジウム櫻田医師講演資料より」